その結果分かったことは、第一にまず、防音効果が弱いこと。そしてもうひとつありました。実は中に入ってみると気密性が高いせいで呼吸が苦しくなるのです。このままでは酸素不足で身が危険です。防音効果の方はやはり一度断念したグラスウールにもう一度挑んでみることにしました。しかし危険をどうやって回避すべきか・・・？そして、ふとひらめきました。
”そうだ、内側で危険なら、外側に貼ろう”
と。少なくとも密閉された空間の中より断然いいはずです。そうなると後は残されたのは換気の問題です。
”いったい、市販のボーカルブースはどうなっているんだろう？”
と思い、ネットで検索した結果、どうも換気扇を使っているようでした。それも特殊な仕様のもので防音効果も持たせているようでした。（もちろん尋常でなく高い！）そこで僕も使える換気扇はないかとホームセンターを探してみましたが、いいものがありませんでした。もちろん防音効果のあるものなんか売っていないし、それなら普通の換気扇でなるべくサイズの小さいものを、と思ったのですが、小さいものとはいえ半畳ほどのスペースに使うには結構大きいものばかりでした。あまり大きいものを取り付けると当然すき間が増えてしまうので防音効率が悪くなってしまいます。それにもっと大きな問題は市販の換気扇というのはほとんどが「排気」専用なのです。僕が必要としているものは空気の入れ替えをしてくれるものなのだから「吸気・排気」を同時に行うものでなくてはなりません。困り果ててしまった僕にホームセンターの店員さんがアドバイスしてくれました。
”うちにはお客様の期待に応えられるものはありませんが、もしかして秋葉原まで行けば何かあるかも知れませんよ。”
そうか、秋葉原なら！！
かすかな望みをかけて僕は電車に乗り込み秋葉原駅に降り立ちました。インターネットをやっている方の中には、 かなり頻繁に秋葉原へ行かれている方も多いと思いますが、 僕は、今まであまり利用したことがありませんでした。大手の量販店と共にマニアックないろいろな部品を売るお店が立ち並びます。最初は大型量販店に入り、問い合わせをしましたが、
”無理ですよ、それは。”
などと冷たくされてしまい、不快な気持ちいっぱいで電機街を彷徨っていると、ふと僕の目に一件のお店が目にとまりました。
店先に並ぶいろいろなタイプの「ファン」らしき物達。そう、そこは「ファン」専門店だったのです。換気扇やもっと小さいファン、水中用やら何やらたくさん取り揃えてあり、またサイズもたくさんありました。お店のおじさんに相談したところ、コブシ程の大きさのダクト式のファンを紹介してくれました。ダクトがついているので直接壁にとりつけるものよりもすき間が少なくて済みそうです。そのファンを吸気用と排気用に２つ取り付けることにしました。（１個￥３、０００ちょいしたので、
２つで￥７、０００近くかかりました。）
専門店の個人商店のよさを改めて見直してしまいました。秋葉原にはスピーカーを自作するための材料等を売っているお店もありました。ちょうどグラスウールも売っていたのでついでに購入してきました。（1枚￥７００程でした。、後にもっと安く手に入ることを知りることになりましたが。）秋葉原の面白さを大いに感じさせられた日でした。
＊「ファン」についての問い合わせが多いので、ネット上でいろいろな換気扇やファンを見ることのできるサイトを紹介しておきます。まずはオフィスや家庭で使う換気扇をうまく使ってはいかがでしょうか？ また、PC用のパーツ
や、水槽用
のものなどうまく工夫次第で使えるのではないかと思います。（僕が秋葉原で見た専門店もいろいろなジャンルのファンを売ってました。）