デモテープの売り込みについて


このページを作ってから最も多かった質問は、 ”デモテープが出来たらどこに送ればいいの?”ということに関してでした。 どうやってレコード会社や事務所の人に知ってもらえばいいか? それについてはこれが正解なんてものはありません。 オーディションや直接の売り込み、 ローディー上がり、 コネや裏工作、 ありとあらゆる方法が考えられます。 言ってみれば、 いわゆる”業界”にむけてどういうアプローチをしてゆくか、 それ自体も表現のひとつだということができるかもしれません。 と、いうわけで”それは自分で考えて下さい。”で終わらせようと思ったのですが、 例えば僕が田舎で高校生をやっていた頃のことを考えてみると、 そういったことの情報のかけらもない状況だったわけで、 (”売り込み”という発想自体を思いつくことができなかった) 一般的なアプローチ方法の紹介はしておいた方がいいかな、 と思うようになりました。 いくつか、サンプルとしてあげておきます。 ただし、これをやったらメジャーデビュー!なんてことはないし、 いやな思いをさせられる可能性もありますよ。あくまで”参考”として利用して下さい。(ちなみに、我がサイト「デモテープの作り方」でもデモテープの募集を行なっています。

  1. オーディション
    ”オーディションの情報はどうやって入手すればいいのか?”という質問は大変多かったです。 まず、バンド系の人なら、 ”ギターマガジン”や、 ”サウンド&レコーディングマガジン”などのプレイヤー系雑誌の広告や、 情報欄を目を皿にして探すことで容易に情報は入手できます。 それからオーディション専門の雑誌もあります。有名なものは、 ”月刊デ・ビュー”ですね。 アイドルからキャンペーン、バンド、俳優など、 あらゆるジャンルのオーディション情報が載っています。 ただしこの雑誌は、アイドル系の色が強いので、 正直ちょっと買うのが照れくさいものがあるので、 購入時に”サングラス&マスク”が人によっては必要になります。 (それから、白夜書房さんの”オーディション”も有名ですね。) オーディションの基本的形態はだいたい、 デモテープ(with歌詞カード)、写真(個人ならバストアップと全身、バンドなら全体写真と個々の写真という組み合わせが多い。)、それからプロフィール(簡単な自己アピール)の3点セットを郵送するところからスタートするものが多いです。 突然の募集などに備えて、 常に3点セットが準備してあるといいと思います。
     オーディションについては、 主催者側がどのようなものを求めているかというところによって結果はおおいに変わるので、 (”パンクバンド”を求めているオーディションで、 ”ポップな打ち込み君”や”R&B”系が落ちるのはある意味、当たり前) ひとつ応募してダメだったからといって、 必ずしも自分の才能が無いということにはなりません。 ま、気長にいろいろチャレンジしてみて下さい。 ちゃんと作ったデモテープならば、だんだんと結果が伴ってきますよ。 さて、残念ながらいざ落選となった時には、 オーディションによっては丁寧な優しいコメントをつけて返事をしてくるところ、 自殺したくなるような辛辣なコメントをつけて返事をしてくれるところ、 (マジでありますよ、) ただ事務的な落選通知の紙切れ一枚が送られてくるところ、 返事さえもくれないところ、 いろいろあります。 丁寧なコメントは次回に活かしましょう。 辛辣なコメントはいつか見返しましょう。 事務的な返事だけがきたら、 ”お忙しい中、これだけでもありがとう。” と思いましょう。 返事が来なかったら、 ”今度はちゃんと相手にしてもらえるように頑張ろう!”と思いましょう。 ただそれだけのことです。
  2. オーディション以外の売り込み
    こんなメールをもらいました。

    >デモテープをつくってどこかの
    >会社に送りたいのですが、
    >どうやったら送り先とかわかるのでしょうか。
    

    同じことを思っている方は多いようです。 まず、CDのジャケットなんかには、 割と事務所の住所やレコード会社の住所が書いてあります。 もし、その他にできるだけたくさんの会社の住所等を 知りたいならば、 上記の雑誌”月刊デ・ビュー”の特別編集版の ”芸能界***社ベストセレクション”(ケイブン社)と 言う本がおすすめです。 毎年改訂されて出ているようです。 ”***社”の部分は年によって数が異なります。 ちなみに99年版は650社でした。 いろいろな芸能関係の会社がずらりと出ています。 アイドルから劇団、モデル、もちろん 音楽事務所やレコード会社なども。 (2007年現在ではオリコンから同様の内容の「芸能界ベストセレクション」が出ています。今はこちらを使うとよいかと思います。) それからネット上では、 ミュージックマンというサイトが役に立つと思います。 レコード会社、事務所、スタジオなどなど様々な音楽業界の会社のリンク集です。 デモテープ募集中の会社の一覧などもあります。 ミュージックマンは書籍の方も出ていますのでそちらも使えるはずです。
     送り先が分かったら、基本的には上記の3点セットを郵送すればいいのですが、 人によっては、”郵送なんかいやじゃ!俺はこの手でとどけたるでえ!”という人もいるでしょう。 一般的には、”必ず郵送で”というふうに定められているのですが、 直接持っていったからといって、 必ずしも門前払いというわけでもないです。 (もちろん門前払いのこともあるでしょうが。) ただし、会社の方々もお忙しいでしょうから、 その場で聴いてもらって感想をもらうなんてのは期待しない方がいいです。 実際に現地に乗り込むやり方は本当に単純です。 『デモテープ(with歌詞カード)、プロフィール、写真』 (売り込み3点セット)を携えて、 ”おはようございます。お忙しいところ失礼します。 売り込みに参りました。どうぞよろしくお願いします。” と、売り込み3点セットを渡す。 で、ライブ予定があれば、 ”*月*日に**でライブを行いますので、 こちらの方も是非よろしくお願いします。” などと、チラシorチケットも渡す。 という形で良いでしょう。 大抵は、 ”じゃあ、聴いておきます。お預かりします。” ということになります。 (この時なるべくなら、 ”担当の方はどちらですか?” と問い合わせて、 実際にそのデモテープを聴く人に、直接手渡し&ご挨拶できればベストです。) 気に入ってもらえば、むこうから連絡が来たり、 ライブ会場に来てくれたりということになるでしょう。 (だから即メジャーデビューというわけではないですが。) それから実際に現地に赴くのに役立つサイトとしては、 駅前探検クラブがあります。 住所からでも最寄り駅が探せます。 自分の利用している駅から目的駅までの、 乗り換えの方法、時間、運賃などが一発で何件も表示できたりします。 有名な会社だったら、駅からの簡単な地図も表示できます。 (あくまで目安程度の地図なのであまり当てにはならないけど。)

    *当サイト「聴いてもらえるデモテープの作り方」でもデモテープの募集を行なっています。

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