インチキ?謎のオーディション(2)(インターネット編)


雑誌とは比べものにならない程危険なのが、 まだまだ、ある意味無法地帯と言ってもいいインターネットの世界です。 雑誌と違って”掲載者”に助けを求めることもできません。 なぜならネット上では、”掲載者=主催者”なのですから。 自分で身を守ることが本当に大切になります。
  1. カモにされるな!
    最近いろいろな音楽サイトの掲示板等を見ていて、 目につくのがいかにもインチキくさいオーディションの数々です。 (”絶対にデビュー約束します!”なんてやつ。) インチキかどうかの基準は雑誌掲載のものとほぼ同じでよいと思います。 こちらを見て下さい。 しかし、驚かされるのは、そんなインチキくさいオーディション告知の書き込みに対して、 こんなふうにレスをつけている人もいるということです。

    >17才です。どうしても歌手になりたいです!
    >どんなつらいことでも我慢します。
    >どうか私を選んで下さい!お願いします!
    

    見ていて胸が痛みます。こんな自己アピールなんか全く無駄です。 詳しくは”自己アピールについて”を見てもらうことにして、 それよりも、とにかく、 こんなことを怪し気なオーディション主催者の掲示板上に書き込むのは、 大変危険です。これを翻訳するとこんなふうになります。

    >私はカモです、みなさん私をだまして下さい。
    

    掲示板なんて誰が見ているか分かりませんよ。 ちょっと、恐い例を紹介しましょう。

  2. ”女性限定です!さあ、業界関係者にアピールしましょう!”〜某掲示板の場合
    ”女性限定です!さあ、業界関係者にアピールしましょう!”(仮名) ネットサーフィン中にたまたま、 こんなタイトルの掲示板を発見しました。 いろいろな方が熱く夢を語っていました。 10代の子もたくさんいました。 僕は、”誰がこんな掲示板作るんだろう?”と、 その掲示板の存在自体に、 変なものを感じてちょっと、その上層のファイルを調査してみました。 もちろん、”業界の人が毎日ここを見に来ます。さあ、自己アピールしてください!” なんてページがあったのですが、 さらにその上層のファイルには・・・あったよ!エロページが。 ”素人女のデータ売ります”って書いてありました。 さらによくよく見ると、ここの掲示板に書き込みをしている女の子の中には、 明らかにサクラが複数いました。 (メールアドレスが同じ。) それに気付かず、
    ”そっかー、あたしも、アピールしちゃおう!”
    なんてことを思って書き込みでもした日には、 いったいどんな目に会うことやら・・・。
  3. ネットだから危険、でも、ネットだからできる防衛法
    とりあえず、怪しいオーディションや事務所などのお誘いをネット上で受けたときには、 安易に申し込みをせずにちょっとした調査はした方がいいです。 ネット上なら、実際には会社なんか無くっても、 ”ちゃんとした会社です”なんてウソはいくらでもつけますからね。 まずは、 ミュージックマン辺りで検索してみましょう。 それから、その事務所やらオーディションのHPがどこからリンクされているのかを調べましょう。 ある程度インターネットをやれば分かることですが、 一応やり方をいくつか紹介しておきます。
     まずは、URLの一部カットで、上層のファイルに怪しいものがないか調べましょう。 例えばこのページのアドレスは、 http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Guitar/1293/demote/net.htmlとなっていますが、 末尾のnet.htmlをカットすると、 ”デモテープの作り方”についてのindexページにいきます。 さらにdemoteをカットすると、 僕自身の活動を紹介したページへと飛びます。 こんなふうに調べただけで、意外とヤバイ情報を発見できることもあります。
     さらにロボット型の検索エンジン (インフォシークグー等)を利用するといろいろなことが調べられます。
    infoseek 検索方法

    まずは、お馴染みのキーワード検索をしてみましょう。その会社の名、他の投稿者の名など、 いろいろ試してみましょう。この前、某怪しいレコード会社の名をロボット型検索エンジンで調査したら、 なんと100件以上もヒットしました。調べてみたらその会社は、 ありとあらゆる音楽や芸能関係の掲示板に書き込みをしていたのです。 ひどいところには、連続10件も書き込みしていました。 で、あちこち見て気がついたのは、 書き込みをする場所によってその会社の募集する人材の内容が全く違うのです。 あるところでは、アイドル募集、あるところではミュージシャン、企画の内容もまちまち・・。 さすがに”突っ込み”を入れている人もいましたね。 またある時は投稿者で検索した際に、 実は、某掲示板で、別々の名で別々の企画を投稿していた会社が実はひとつの会社であると分かったこともありました。(住所が同じだったので。) さらにそこからはお約束のアダルト系ページへのリンクが。 こんなふうに単なるキーワード検索でもいろいろな情報が分かります。
     もうひとつ別の方法として、”逆リンク”を探知することもよいでしょう。 インフォシークでは、検索窓にlink:をつけてURLを記入してあげると、 そのページがどこからリンクを貼られているかが分かります。 例えば、link:http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Guitar/1293/と、 検索窓に入れてあげると、 僕のページがどこからリンクされているのかが分かります。 この方法でもいろいろな情報が手に入ることがあります。 さきほど例に出した”女性限定です!さあ、業界関係者にアピールしましょう!”(仮名)は、 link:URLで調査したところ、 とある個人サイトのリンク集にこんなコメントつきで、 リンクを貼られていました。
    ”ぶひゃ、ひゃ、ひゃ、ひゃー、こいつらアホ丸出し!(爆)”

    ネットには相手が見えないという危険があります。 しかし、ネットならではの調査をすることもできます。 ”ネットだから騙された”、ではなく、 ”ネットだから助かった”という状況になるように自己防衛して下さい。 (決して上記の方法だけで全てを防衛できるわけではないですが、 やらないよりは絶対にいいはずです。)

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